FXCM英国法人、224万ドルの赤字 取引量40%増でも3年連続
FXCM英国法人は2025年に224万ドルの赤字を計上。取引量が40%増えても利益が残らなかった背景は何か。Trade Nationへの顧客移管、財務状況、海外FX利用者が確認したい資金管理と契約条件を整理します。
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概要:シタデル証券の英国マーケットメイク法人は2025年に38.3%減益。親会社は資本需要の増加に対応し1億ドルを出資しました。

世界全体では過去最高の取引収益。それでも、英国の主要法人は3年連続の減益となりました。
シタデル証券(Citadel Securities)の2025年決算は、同じグループでも事業や地域によって収益の動きが異なることを示しています。
英国でマーケットメイクを担うCitadel Securities (Europe) Limitedの利益は、前年比38.3%減の2,920万ドルでした。一方、親会社は同社に1億ドルを出資。別の英国法人は25%増益となり、利益が10億ドルを超えています。

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英国金融行動監視機構(FCA)の監督下にあるCitadel Securities (Europe) Limitedは、株式、先物、金利スワップ、国債でマーケットメイクを行っています。売値と買値を提示し、投資家が取引しやすい環境を支える役割です。
10月8日に英国の企業登記機関Companies Houseで公開された2025年決算では、総収益は18.7%減の2億5,250万ドル、営業利益は44.2%減の3,990万ドルでした。収益の最大項目であるトレーディング勘定の純利益も、19.5%減の1億2,160万ドルに縮小しました。
取締役は、主要市場での取引量減少に加え、英ポンド建て債券のマーケットメイク拡大など、新たな戦略への支出を減益の要因に挙げています。営業費用は11.2%減の2億1,260万ドルに抑えたものの、収益の落ち込みを補えませんでした。
| 年 | 総収益 | 利益 |
| 2022年 | 4億9,900万ドル | 1億1,340万ドル |
| 2023年 | 4億3,200万ドル | 約1億1,280万ドル |
| 2024年 | 3億1,080万ドル | 4,730万ドル |
| 2025年 | 2億5,250万ドル | 2,920万ドル |
利益が前年の2倍超に伸びた2022年を境に、総収益と利益はともに3年連続で減少しています。
一方、シタデル証券全体の2025年の取引収益は、約25%増の過去最高122億ドルに達したと伝えられています。英国のマーケットメイク法人とグループ全体では、業績の方向が分かれました。
2024年、英国法人は唯一の株主に1億ドルの配当を支払いました。2025年は無配とし、株主から同額の1億ドルを受け入れています。決算書では、出資の目的を「増加する資本需要への対応」と説明しています。
純資産は37.4%増の4億7,430万ドル、規制上の中核的な資本である普通株式等Tier1資本(CET1)は49.5%増の4億4,470万ドルとなりました。
総資産も47.3%増の9億8,530万ドルへ拡大。主な増加項目はブローカー、ディーラー、清算機関に対する債権で、前年の2億8,740万ドルから4億9,890万ドルへ増えました。
その一方で、自己資本利益率(ROE)は12.73%から7.12%へ低下。日次平均の流動性比率も11.09ポイント下がり、28.2%となっています。取締役は収益率の低下について、取引活動を支える運転資本の必要額が増えたことを挙げています。
資本が厚くなる一方、利益率と流動性の指標は低下しました。財務状況を判断する際には、それぞれの動きを分けて確認する必要があります。
異なる結果となったのが、運用を委託したポートフォリオマネジャーを通じて自己勘定投資を行うCitadel Securities Finance (UK) Limitedです。
9月18日に提出された2025年決算では、利益は25%増の10億1,000万ドル、総収益は22.3%増の23億5,000万ドルでした。
ただし、前年比較には事業再編の影響が含まれます。同社は2025年1月1日付で韓国と中国のグループ会社の持ち分を手放し、アイルランド、シンガポール、オーストラリア、日本の取引子会社を取得しました。同社によると、これらの取得が利益に寄与しています。
英国2社の利益を合わせると、前年の8億5,520万ドルから21.5%増の約10億4,000万ドルとなります。同じロンドンを拠点とするXTX Marketsも、2025年の英国事業の合算利益が33%増えています。
両法人には直接雇用する従業員がいません。欧州の人員はCitadel Securities Europe Services Limitedを通じて雇用され、ロンドン、パリ、チューリヒの平均従業員数は244人から277人へ増加。人件費は16.5%増の3億5,630万ドルでした。
英国のマーケットメイク法人は、中国で取引を始めるための子会社設立と、英ポンド建て債券事業の拡大を計画しています。いずれも前年の決算書に記載されていた方針を継続するものです。
中国では、2025年1月に中国証券監督管理委員会(CSRC)へ、中国本土の証券会社設立を申請したと伝えられています。その5年前には、2015年の中国株急落時の取引をめぐるCSRCの調査について、約9,700万ドルを支払って和解しています。
デジタル資産分野でも動きがあり、シタデル証券は2026年7月、暗号資産取引所Crypto.comに4億ドルを出資しました。
今回の決算で焦点となるのは、機関投資家向けの市場取引を担う法人と、自己勘定投資を行う法人の違いです。同じブランドでも、利益を生む仕組みや必要な資本は異なります。
FX業者やCFDブローカーの安全性を確認する際にも、グループ全体の好業績だけで判断せず、契約法人のライセンス、財務状況、顧客資金の管理方法を確認することが大切です。今回の1億ドル出資は資本需要への対応として説明されており、個人顧客の出金状況を示す情報とは区別して読む必要があります。
英国法人では、取引量の回復と新戦略の収益化が今後の焦点です。増強した資本が、利益の回復につながるかが注目されます。
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